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遺伝子組み換え アーカイブ

2007年07月02日

遺伝子組み換えでできる作物

<除草剤の影響を受けない農作物>
除草剤(農薬)の影響を受けなくするタンパク質を作る遺伝子を組み込み、除草剤をまいても枯れない農作物を作ることができます。

<害虫をよせつけない農作物>
害虫の天敵である微生物から、害虫を殺すタンパク質を作る遺伝子を取り出して、これを農作物に組み込むことで、害虫をよせつけない農作物を作ることができます。

<日持ちがいい農作物>
果実が熟する時に働く酵素をおさえる遺伝子や、果実の成熟や植物の老化を抑える遺伝子を組み込むことで日持ちがいい農作物を作ることができます。畑で完熟させてから収穫できるので風味もよく、カビなどの発生も少なくなります。

<雄性不捻性・不捻性回復性の農作物>
 雄性不稔性とは、植物が自家受粉できないことをいいます。
植物は自家受粉ができないと他家受粉によって雑種を生み出すことで繁殖しようとします。その性質を利用し、生命力のある雑種(新種)を作ることを目的として雄性不捻性遺伝子が用いられます。
強い生命力を持つ品種ができたら、今度は雄性不捻性遺伝子を働かなくする稔性回復遺伝子を組み込むことで作物の自家受粉機能を復活させ、収穫量を上げることができます。
このように遺伝子組み換えによって、農作物の生殖機能をコントロールすることができ、品種改良を容易にできます。

遺伝子組み換え作物って?

遺伝子を組みかえる技術を用いて、野菜や穀物の遺伝子を操作して品種改良された作物のことです。
遺伝子組み換え大豆やトマト、ナタネ、とうもろこし、米等があります。
GMO(Genetically Modified Organism、遺伝子操作により修正された生物・有機体)食品、GM食品とも呼ばれます。

現在、日本では無条件に「遺伝子組み換え作物は人体に有害」と叫ばれている状況がたびたび見られます。
遺伝子組み換え作物ががんやアレルギーの原因だと信じ込んでしまっている主婦もたくさんいます。
これはマスコミ(テレビや新聞)を通して正しい情報が消費者にいきわたっていないことから来るものです。

2007年4月現在、遺伝子組み換え作物が人体に有害であるということを実証する有力な実験結果や学術論文はありません。

遺伝子組み換え作物が人体に与える影響は?

2007年4月現在、遺伝子組み換え作物が人体に有害であるということを実証する有力な実験結果や学術論文はありません。

遺伝子組み換え作物(食品)の安全性については世界中で議論の真っ最中です。
推進派(遺伝子組み換え作物の持つ経済性に注目する企業、政府)と反対派(遺伝子組み換え作物に不安を感じる一般人、NGO)双方の主張がぶつかり合っています。

現在日本では、マスメディアや一部の研究者が流した間違った情報によって遺伝子組み換え作物に対して間違った偏見(がんになる、アレルギーになる等)を持っている人が多くいます。消費者のもとに正しい情報がなかなか伝わっていないのが現状です。

錯綜する遺伝子組み換え作物についての情報

2006年に日本の消費者団体に招かれたロシアの研究者が、遺伝子組み換え作物の危険性を訴えるために、自らの実験データを持って来日し、日本各地を講演して回りました。講演では遺伝子組み換え作物ががんやアレルギーの原因となるとその研究者は主張し、講演に参加した主婦達に「遺伝子組み換え作物は危険」という意識を植え付けました。各種マスコミは講演の内容がたくさんの人の興味を引ける内容だったため、過剰な情報演出をして報道しました。

しかし、そのロシアの研究者が持参した実験データは、遺伝子工学の専門家や一般的な科学者から見れば、あまりにも稚拙な点や雑な実験が多く、「遺伝子組み換え作物」の危険性を実証できるものでは到底ありませんでした。
ちなみにこのロシアの研究者は他国メディアでも同様の主張をしていますが、放送する前に情報の正当性をきっちりと調査する海外メディアにはまったく相手にされなかったようです。

日本でのこのロシアの研究者の発表による騒動を受けて、日本の厚生省と農水省は「日本国内に流通している遺伝子組み換え食品はすべて、食品安全委員会の専門家が科学的知見に基づき安全性を評価しており、食品としては安全性が確認されたものです」という見解を示し、南ダコタ州立大学で行われた「マウスを使った実験」を紹介しています。

遺伝子組み換え作物・マウスを使った実験

アメリカ南ダコタ州立大学が4世代にわたってマウスに遺伝子組み換え作物を食べさせた実験では有害であることの実証は得られず、東京都健康安全センターの3世代にわたるマウスの実験でも有害であることの実証は得られていません。
しかしこれらの実験はマウスに対してのものであり、懐疑的な見方をしている意見もあります。

遺伝子組み換え作物の人体への影響については、有害であるという実証が得られていないと同時に無害であるという確実な実証もされていません。米国で遺伝子組み換え食物が市場に出たのが1996年。まだ10年ちょっとしか経っていません。
アスベスト問題のように数年後に障害が現れるかもしれないという説が完全否定できないのも事実のようです。

遺伝子組み換え作物・生態系への影響

遺伝子組み換えされた作物・生物はこれまで地球に存在しなかったものです。それらが自然に何らかの形で入り込み、繁殖や異種交配をしていった結果、生態系のバランスがいちじるしく崩される可能性を指摘する声があります。
実際、輸送中のトラックから落ちた遺伝子組み換え作物の種子が自生したり、遺伝子組み換え作物を栽培している業者から農家が不正に入手した種子を畑で作り始めてしまったりと、徐々に自然界に放たれていっているのが現状です。

生命力が強く、食べた生物にどういった影響が現れるかがわかっていない 遺伝子組み換え作物が生態系に取り込まれていくことでどういった変化(生物の突然変異、ある生物種の絶滅、新種のウィルスの発生等)が起こるかはまだ誰もわかりません。

新たな環境問題になるという見方もあり、予防原則(疑わしきは使わない)という観点から注意を促す意見もあります。
不安を感じている人が多くいるのは事実でしょう。

遺伝子組み換え作物・食品表記に関する問題

現在の日本の法律では遺伝子組み換え作物に関する表示の規定が非常にゆるく設定されており、表示に頼って買い物をしても、私たちが遺伝子組み換え食品を完全に避けるのは無理な状況にあります。

2007年4月現在、日本で遺伝子組み換え食品として表示義務があるのは作物では7種類だけ(大豆および枝豆、トウモロコシ、じゃがいも、ナタネ、綿実、アルファルファ、てん菜)加工食品では豆腐、納豆、みそ、スナック菓子等のの32種類のみです。
参考→食品表示とJAS規格(農林水産省 平成18年11月8日改正)http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/heya/jasindex.html
食用油や醤油に表示義務はありません。

また原材料の5%以下までの遺伝子組み換え作物使用量には表示義務がありません。
つまり「遺伝子組み換えの原材料は使用していません」という表示がされていても、5%以下は遺伝子組み換え原材料を使っている可能性があるのです。
ちなみにEU(欧州連合)では表示基準は0.9%と厳しく設定されています。そのため日本から欧州に輸出された食品の「遺伝子組み換え大豆は使用していません」という表示の上に「Geneticaly Modified(遺伝子組み換え使ってます)」シールが貼られている場合があります。

参考→遺伝子組み換え作物を使っている食品、使っていない食品をNGOグリーンピースがまとめたトゥルーフードガイドhttp://www.greenpeace.or.jp/campaign/gm/truefood/

遺伝子組み換え作物にまつわる政治的問題

遺伝子組み換え作物には特許(遺伝子組み換え方法や栽培方法)が存在し、工業製品のようなものになっています。
特許で抑えられたものは、特許を持った企業しか生産を許されません。これは特定の国や企業が私たちの生命線を握ってしまうかも知れないという問題を秘めています。

高品質で安価な作物が大量に生産できる遺伝子組み換え技術が支持されすぎると、市場から天然の作物が消えていきます。
遺伝子組み換え作物が当たり前のものになってしまったとき、わたし達は遺伝子組み換え作物を栽培している企業からしか食べ物を手に入れることができなくなります。それは富の集中を意味し、20世紀の石油のように巨大な利潤を巡っての争いの火種になる可能性をも持っています。
ちなみに遺伝子組み換え作物は食品としてだけではなく、ガソリン等に変わる次世代のバイオマスエネルギーの原料としての価値もあるため、石油よりも価値のあるものになる可能性があります。

現在、遺伝子組み換え作物を栽培している大きな企業は世界で4つ(アメリカ2社、スイス、ドイツ)ほどあります。

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